溢れる情報を賢く取捨選択すること6 都合の悪いことは言わなかったり、婉曲表現してきたり ~福島第一原発の処理水(トリチウム水)海洋放出で考える~

時事

福島第一原発の汚染水を海に放出する方針、というニュースがありました。大まかにいうと、汚染水はALPSという仕組みで有害な放射性物質は取り除きますが、「トリチウム」という放射性物質は技術的に取り除けません。ただし外国などでも通常稼働している原発の排水としても海に流しているものだから問題はない。福島第一原発の敷地内には汚染水を貯めておくタンクがいっぱいで、そのうち置き場所が無くなるから大変だ、という感じです。

それだけ聞けば、「外国でも「トリチウム」を海に流しているから、タンクもこれ以上増やせないんだったら、海に流すのもやむをえない」と考えると思うのですが、色々と情報を収集してみると、どうやらそうではないようです。

処理水ポータルサイト (東京電力)

頑張って情報発信のために作られているサイトのようですが、Q&Aのところに下記のような記載がありました。引用します。

(引用)Q:「多核種除去設備」では福島第一原子力発電所で発生する汚染水に含まれる、すべての放射性核種を取り除くことができるのですか?

(引用)A:汚染水に含まれる放射性核種のうち、トリチウム以外の大部分の核種を取り除くことができます。

Qでは「すべての」と聞いていますが、Aでは「トリチウム以外の大部分」と答えています。国会答弁でよくみられる『論点ずらし』『ごはん論法』とまでは言いませんが、「トリチウム以外のすべて」を取り除くことはできないと暗に言っています。

福島第一原発事故汚染水の基礎知識 (自民党 山本拓議員)

そして、原発を推進しているという議員の方も、情報を発信してくれています。色々な情報を隠さずに発信してもらえるとありがたいです。都合の悪いことは言わなかったり、どこかの官僚ように資料を改ざんしたり、ましてや国会答弁で首相が嘘を連発したりする中には、誠実な方もいるんだな、と思いました。

汚染水の危機2020 (グリーンピース・ジャパン)

国際環境NGOのグリーンピースが出したレポートです。ALPS(多核種除去設備)では全ての放射性物質を取り除くことができないことや、その取り除けない物質の中の、炭素14(半減期5730年)の危険性、トリチウム(半減期12年)の危険性、海への放出を15年先送りしても、完了時期が3年程度しか延びない点などに言及しています。

風評被害 (WikiPedia)

風評対策に全力を尽くす、と言っていますが、風評被害は「正確に事実や正確な情報を伝えていない噂が広まったことで、被害を蒙った」とWikiPediaに記載されています。

ALPS処理水について (経済産業省 2020年7月)

風評被害対策については、まずは発生させないように最大限努力する、とありました。やみくもに不安な情報を抑え込むような動きが想像されますが、それでは不安は解消しないと考えます。まずは事実を正確に伝えることで、国民にしっかりと理解してもらわないと、不安が解消せずにいつまでたってもモヤモヤした状態になりかねません。最大限情報公開をした上で、それでも噂やデマが流れた場合には対応する、というのが北風と太陽の話のように、風評対策の王道ではないでしょうか。

★ただし、公文書を改ざんしたり、平気で嘘をつくような人たちの言っていることは、とても素直に信じることはできませんが・・・。

※本情報について
2021/4/25現在で、自分が調べたり体験した情報等を基に記載致しました。
情報の誤り等による不利益等が発生いたしましても、補償等は一切できませんのでご了承下さい。

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