トイレットペーパー品薄状態から学ぶこと

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ここ数日、急に店頭からトイレットペーパーが無くなってしまいました。2月1日にマスクが品薄状態の記事を書きましたが、マスクの品薄状態は改善しておらず、むしろ悪化しているように思われます。

スーパーに行ってみると、マスクや除菌グッズだけでなく、トイレットペーパーやティッシュペーパーの棚が空っぽになっていて、更にはお米やパスタ、お蕎麦や冷凍食品、ケース売りの水なども品薄になっていました。

トイレットペーパーやティッシュペーパーについては、日本家庭紙工業会から「トイレットペーパー、ティッシュペーパーの供給力、在庫は充分にあります」というアナウンスが出ており、原材料や生産が国内でまかなわれているとのことですので、中国からの輸入が多いマスク等とは状況が異なるとは思いますが、食料品も含めてなぜこんなことになるのか、考えてみたいと思います。

1.生活必需品と自己責任論

トイレットペーパーが自宅から無くなってしまった場合、皆さんはどのように対処されますでしょうか。よほどキレの良い人以外は、拭かないわけにはいかないですし、ティッシュペーパーをトイレに流すと溶けずに詰まってしまいますし、昔のように新聞紙で拭くのもガサガサで結局流せない、ということでタオルなどで拭くか、お風呂場で都度洗う等の不便が想定されます。

何があっても「自己責任」という言葉で片付けられてしまう昨今、マスクが品薄になっても、ほとんど誰も助けてくれない現状では、自分たちで何とかしなければいけない気持ちが高まるのは当然だろうと思います。マスクは最悪無くても生活ができますが、生活必需品である食料品やトイレットペーパーについては、「必要な分だけ買いましょう」と言われても、いつまで品薄が続くか分からない状況で、空っぽの棚をSNSや現場で目の当たりにしてしまうと、多少多めに買っておかないといけないと皆が考えるのは仕方がないことだと思います。

Point.1:いつまで品薄が続くか分からない不安、決して自分だけが良ければいいとは思わない人も自己責任の世の中で自己防衛本能が働いている。

2.公式な情報があいまい、信頼されていない、対策が後手後手

マスクについては品薄になってから増産をしていて、当初は2月の第3週には解消するような話も出ていましたが、 いっこうにマスク不足が解消されていません。

マスク不足 来週にも解消へ 1億枚以上供給可能に (FNN PRIME)

医療機関への供給を優先している等の理由はあるようですが、マスク不足が解消に向かっているような感じは、少なくとも私の生活圏ではまったくありません。おそらく国民の多くがそう思っていると思いますので、いくらトイレットペーパーは大丈夫、と言われても信じられなくなっているのではないでしょうか。

また「ごはん論法」(例えば、「朝、ごはんを食べましたか?」という質問に対して、朝食でパンを食べていたとしても「ごはんは食べていません」と回答することで、質問の本質についてごまかす方法)や「論点そらし」「質問にまともに答えない」等の国会答弁を目の当たりにしている人々は、発表される言葉を鵜呑みにできなくなっているのではないでしょうか。

ご飯論法(WikiPedia)

不安を煽るわけではないのですが、トイレットペーパーやティッシュペーパーは大丈夫、と言われていてもそれはあくまでも「現在」の話であって、今後工場で新型コロナウイルスが発生したら生産が停止してしまったり、ウイルスの蔓延で物流が止まったらどうなるのか、という疑問や不安が残ってしまうのは自分だけでしょうか。

Point.2:政府の言っていることを信頼できなくなっているので、色々なことが信頼できなくなってしまっている。対策も場当たり的(に見えて)、企業や個人に丸投げ(に見えて)後手後手になってしまっているため、いつまでたっても安心できない。

まとめ:台湾では政府が主導してマスクがきちんと国民に行きわたるようにしているように対応していたり、リアルタイムでマスクを販売している店舗が分かるようなシステムが速攻で稼働しているとのこと。また、中国でもブロックチェーンを利用したマスクの抽選販売システムが開始されたとのことです。

それに引き換え、朝から入荷しているかどうかわからないお店に行列を作って並んでもマスクを買えないでガッカリして帰るしかない日本の現状は明らかに遅れていると思う今日この頃。日本は最先端で、物資が豊富でいつでも何でも買えると思っていたら、いつの間にかそうではなくなっていたことに気付いてしまった、トイレットペーパー品薄状態でした。

※本情報について
2020/02/29現在で、自分が調べたり体験した情報等を基に記載致しました。
情報の誤り等による不利益等が発生いたしましても、補償等は一切できませんのでご了承下さい。

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